日本人の、食の嗜好の変化『さかな離れ』といわれ、久しくなります。その理由を問えば。「骨があって、食べるのが面倒」小さいお子さまなら、骨がのどに刺さるんじゃないか、と親心に心配です。「生ゴミが出るから、料理するのが面倒」臭いやすいから、生ごみの収集日まで冷凍庫で保存する、なんて裏技が。「鮮度が気になって、持ち帰るのが面倒」痛むんじゃないか、買った後の持ち歩きが不安、なんて声も。売り場で手に取るところから、食卓で口に入れるまで、すべて「魚って“面倒くさい”」という声、たしかに耳にします。
でもね。『好きな外食ランキング』的なアンケート結果、ご覧になったこと、あるでしょう?カレー、ラーメン、ステーキなどなどのなか、確実に上位にランクするメニュー。それは『お寿司』(老若男女問わず、第一位の率、高し※個人調べ)。前述の、「買う・作る・食べる」に関する“3面倒”をクリアしてれば、みんなやっぱり、『さかな好き』なんです。
カンタンなら、魚料理、もっと身近になるね。
そんな、“3面倒”レスな魚料理、おうちでつくってみませんか。用意するのはコレ。魚の缶詰です。
……例えば、生さば一本をさばくと、廃棄率は、おおよそ40~50%(重量換算)(※1)。つまり、食べられる部分、ほぼ半分になっちゃうんです。まさに、“労多くして……”気持ち折れます。だって、いまや「包丁を使わない」「火を使わない」、「時短」レシピが人気なんですから。魚料理は、その対極と、とらえられているかもしれません。
でもね、カンタンだったら、大丈夫でしょ?プロが、鮮度の良いものを、ストレスフリーで食べれるように調理してくれているのが、『お寿司』であるならば。加熱加工のプロが、鮮度のいい素材でつくってくれた、開けるだけで食べれる魚の缶詰って、コンセプトは同じじゃないのか(私見です)。食べれる部分しか、入っていません。捨てるところ、ありません。お手軽食材のひとつになれば、おうちの魚ごはんの頻度、ぐっと上がるかもしれないですね。
※1『カロリー・食品成分表』(女子栄養大学出版)など、ざっと調べた複数のデータより抽出(個人調べ)
さば水煮缶
1缶(内容量:200g)-
ぎょうざの皮
20枚 ※大きさ・厚さにつき適宜 オリーブオイル
適宜-
トマト(スライス)
1~2個
※大きさにつき適宜 しょうが(みじん切り)
大さじ1ピザ用チーズ
50g玉ねぎ(粗みじん切り)
1/2個卵
1個パン粉
大さじ2ケチャップ
大さじ1マスタード
大さじ1-
クミンシード
ひとつまみ
※カレー粉で代用可 こしょう
適宜
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オーブンを、200℃に温めておく。さば缶は、缶汁ごと、一口大程度に、ざっとほぐす。
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耐熱容器にオリーブオイルを振り、餃子の皮、、、混ぜ合わせたを交互に重ねる。
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にオリーブオイルをまわしかけ、オーブンでぐつぐつするまで焼く。
余りがち……な、ぎょうざの皮。こんな感じで使い切るのも、あり、かと。スパイスやハーブを選んでして、好みの風味を楽しめるのも、シンプルな味わいの『水煮』だから。
あ、シンプルって言いましたけど、うまみと栄養、かっちり、詰まってますからね。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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