「お母さんのおうちカレー」「レストランの欧風カレー」を経て。いよいよ「ナンで味わう“本格”インドカレー」デビューした、あのころ。
さすが、本場のカレーは全然違う、と思いましたねぇ。ハマって、外国人の店員さんが作ってくれる、カレーショップに通いました。きょうは、どのカレーにしようかな。「チキン」か「キーマ」か。ちょっとだけ、辛めにしてくださいね。
……当時は、「このカレーをわざわざ選ぶ人って、ベジタリアンなのかなぁ」「お肉入ってるほうが、絶対美味しいのに、かわいそう」……少し、見下していた気がします。
それが、いまや。一択です。「いつもどおり、ダル(豆)カレーで。しっかり辛くしてください」。気づいたら、豆、大好きになってました。あぁ、肉?わざわざ入れなくても、ねぇ。豆のカレーのほうが、エッジの効いた、スパイスの風味と香り、楽しめること、ご存知ないの(クスクス)。ずいぶん(上から目線のまま)、大人になりました。
食糧危機?豆は人類を救う、のかもしれない。
で、豆のすごいところ。『根粒菌』という菌と、共生関係を築いているのです。ざっくりいうと、こんな感じ。豆の根っこに寄生する菌は、宿主の光合成から、栄養をもらう。そして菌は、空気中の窒素をアンモニア態窒素に還元し、宿主に供給。「アンモニア態窒素」とは、簡単にいうと、一般的な化学肥料の原料成分と同様です。豆を栽培すると、その後土壌が豊かになる、という研究結果もあるようです。
……ちなみに、「落花生」は、「ピーナッツ」と呼ばれますが、「ナッツ」に分類されません。「ナッツ」は樹になるもの、落花生は地中で実をつける、マメ科の植物。だから、ほんとは、『ピー・ビーンズ』と呼ぶのが、正しいんじゃ……。いやそうすると『豆・豆』になってしまいますねぇ。いや、分類が違ったとしても、「ピーナッツ」のままでいいです。もし、改名なんて訴えたら、世界で一番有名なビーグル犬、および、その仲間たち、がっかりしちゃうかもしれないから。
赤いんげん豆(レッドキドニー)水煮缶
1缶
※半分は、フォークなどで、
ざっとつぶす
(固形量:241g、
内容総量:432g)漬物
200g
※撮影時は、カブの糠漬けを使用生ソーセージ(1本50g)
2本
※生ハムなどで代用可白ワインヴィネガー
50mlオリーブオイル
適宜塩・こしょう
適宜にんにく(すりおろし)
1片ローリエ
1枚クミンシード
ひとつまみオリーブオイル
少々マスタード
適宜
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漬物は、拍子木切りにする。ソーセージは、中身がほぐれるように荒く刻む。オリーブオイル、とともに、炒める。
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に火が通ったら、白ワインヴィネガーを加え、炒める。
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インゲン豆を缶汁ごと加え、軽く煮込む。塩・こしょうで調味し、盛りつける。オリーブオイルを振り、パン(分量外)を添える。
豆のとろみがおいしい、食べ応えのある、具だくさんスープ。生ソーセージには、いろいろスパイスが入っているので、ほぐして使うと、簡単に複雑な味わいができちゃいます。煮込み過ぎず、漬物の食感を残すように仕上げるのが、ポイント。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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