「しらす」。あんまり知らない、その定義。いろんな魚の「稚魚」、魚体の色素が薄くて、白とか透明に見えるものを、「しらす」と呼ぶようです。なかでも、いちばん漁獲量が多いのは、「カタクチイワシ」の稚魚だとか。
そう、生モノの状態が「しらす」って、ご存知でしたか?
しかしながら。生の「しらす」は旬が短く、さらに、あっという間に、鮮度が落ちる。長距離を輸送する出荷に、耐えられない。だから昔は、地元の方、もしくは訪れる観光客の口にしか、入らなかったといいます。「その時期」「その場所」に、足を運ばないと……という、特別な味わい。それが、「しらす」だったんですね。
しかし。先人たちは、がんばった。食いしん坊だから、がんばった。それは、保存の知恵。日持ちするようゆでたのが「釜揚げしらす」、それをさらに干すと「しらす干し」(各地方によって、呼び方はいろいろあるようですが)。「ほら、この美味しさ、(遠い)あなたにもわけてあげたい」。
「しらす缶詰、、、わたし、気になります。」
「釜揚げしらす」が、さらに。常温・長期保存できる、缶詰になってた(in静岡)。それが、今回ご紹介のシロモノ。静岡に行ったとき、たまたま、駅のお土産屋さんで発見。「えっ!こんな缶詰、初めて見た!!」、ドメスティックでは、見慣れたものかもです(※)。が、ワタシ異邦人としては、驚きました。当然、2コ買い。
……はいはい、開けてみましょう、みましょう。。。(いろんな意味で)「ゴクリ」。「ぱかん」。……あ、ほんと、「釜揚げしらす」だわ。
●見た目。魚屋さんで、パックで売っているのと、変わんないんじゃないの?
●味わい。食感は柔らかめかもだけど、しょっぱすぎないし。コレ、オイル漬けじゃないタイプだから、開けてそのままでも、お料理の食材としても、使いやすいと、思われます。世界の皆さまに、とどけ!この味わい、この旨み。
●「あなたにーもー、もひとーつー、釜茹ぅーでー、しらすーぅー♪」(、、、多めに買っても、缶詰ですから、大丈夫!)。
※県民によると「そんなに珍しいの?」との、ご意見も。
しらす缶
1缶(内容量40g)好みの野菜、ガーリックトースト
適宜オリーブオイル、こしょう
適宜プレーンヨーグルト
大さじ2~3乾燥わかめ
小さじ1醤油
適宜
※添えるものの調理は、時間外
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しらす缶とを混ぜ合わせる。
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を盛りつけ、オリーブオイル、こしょうを振る。
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好みの野菜、ガーリックトーストを添える。
醤油と大根おろし、さっぱりしておいしいですが。ヨーグルトの酸味と合わせれば、パンにも合う味わいに変身。そしてなにより、「混ぜるだけ」で完成してしまいます。コレを「レシピ」と呼んでいいのか、どうなのか……。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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