「おふくろの味」。会社帰りに、夜な夜な男子諸君がそれを求め、繁華街をふらふらするという。
「今日は、肉じゃが?それとも、切り干し大根でも、食べる?あぁ、さっき、さばの味噌煮もつくったのよ?」そんな味と出会うには、かなりの情報、嗅覚、さらには運も必要とされるという、伝説のアイテム。……そんな味わいを、さらっと作れる女子は、魔法使い(もしくは魔女)。胃袋を制する者は、男心を制す。であるからして、女子の“伝家の宝刀”とは、「おふくろの味」なのである と、先輩から口伝で教えられました。はるか昔、料理(むしろ人生かも)初心者の頃。
でもね、実践して、いやはや、実際のところ。好きなメニューは、カレーだの。オムライスだの、ラーメンだの。しかも、「そのローテーションで飽きない」だの。
―――「坊やだからさ」―――
あのころ、みんな、若かった。オトナにならないと、わからんのですよ。定番、最強。安心、安定の、ほっとする、この甘辛い味わい。
だかこそ、「さばの味噌煮」缶詰って、絶対に缶詰コーナーに並んでいる、ロングセラーなんじゃないでしょうか。
百花繚乱、お好みの味わいを探せ!
一般的に「煮物」は、できたて熱々でなく、一度冷ましたほうが、調味料が素材に染みて、おいしく味わえる、といわれます。できたてのカレーより、一晩寝かせたカレー。うま、です。おでんの大根、タマゴだって、じっくり味が染みていたほうが、うまうま。ご存知、ですよねっ。そして、煮物ですから、お魚の「煮付け」だって、同じこと(※)。
でもって、「さばの味噌煮」缶、のおはなし。缶詰の特徴は、味が、均等に、全体に染みこんでいること。「さばの味噌煮」缶、じっくり、味、染み染みなのです。しかも、大手メーカーさん、地方のメーカーさん、さまざまな個性的な味わいものが、現在、販売されています。例えば、甘さが勝っていたり。きりっと締まった風味だったり。いろいろ、いろいろ。
「どう選んだらいいのかなぁ?」。悩まないで。違っている味わいを比べて、楽しんでみませんか?だって、「おふくろの味」って、それぞれの家庭の味なんですから。それぞれ違って、当たり前。……缶詰は、どれも同じ味じゃない。夜の街をふらふらする前に、さぁ、あなた好みの味わいを探す旅に、缶詰コーナーへ、いざ、参られよ!。思わぬ出会いが、待っているかもしれません。
※お好みは、さまざまかも知れません。ご容赦を。
さば味噌煮缶
1缶(内容総量200g)キムチ(刻んだもの)
50gごま油
大さじ1日本酒
大さじ1大根
3cm程度万能ねぎ
適宜粉山椒など、好みの薬味
適宜
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鍋にごま油を熱し、キムチを炒める。香りが立ったら、日本酒を加え、さば味噌煮缶を缶汁ごと加える。
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大根をおろす(汁は切らない)。万能ねぎを、食べやすく切る。
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にを加え、全体が温まったら、盛りつけ、好みの薬味を振る。
辛いけど、甘しょっぱい、白いごはんによく合う味わい、韓国料理。それが、さば味噌煮の缶詰+キムチで、なんと!簡単にできちゃいます。
大根おろしは荒めの「鬼おろし」が、食べ応えあり、でオススメです。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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