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知る・楽しむ Special

カンたん・カンづめクッキング!

美味しい「スープ」、ジューシィな柔らかさ。

シーフードよりお肉。でも、なぜ?

缶詰コラム

シーフードよりお肉。でも、なぜ?

最近の『お子さま』たちに2択で聞くと、大概、「魚より、肉が好き」と答えます。「なんで?」「食べるのが面倒くさい」。でも、「好きな食べ物は?」「お寿司!」。よくわからない。
好きなネタのTOP3は、『サーモン』『海老』『ほたて』(※あくまで、周辺調べによります)。やわらかくて、一口で「簡単に」食べられる。そこが、彼らの嗜好のポイントのよう。でも、お寿司じゃないと、やはり。焼き塩鮭、「骨を取るのが大変」、殻付きえび、「エビフライだったら、楽なんだけど」。
……ちょっと待て。それを逆手に取れば、ほたてって、シーフード界で「アドバンテージ」あります。だってだいたい、「もう、殻はとってある」。いくら鮮度がウリのシーフードレストランでも、「ご自分でむいて召し上がれ」と言われたこと、皆無です。
ほら、ほたてって、どんな料理でも食べやすいでしょ?でしょ?

 
缶詰は、『やわらかさ』の彼岸を目指す。

缶詰は、『やわらかさ』の彼岸を目指す。
生の状態で充分やわらかい貝柱を、缶に詰め、圧力窯に入れ、加熱、加圧殺菌。イメージ的には、圧力鍋のご紹介番組で、「いつものカレーが、圧力調理で、こんなに具材やわらか!」と同じ。つまり、缶詰のほたては、やわらかい上にやわらかくなっている。そして、缶汁に浸かっているので、更にやわらかジューシー。
また、缶汁の色をごらんあれ。白濁しています。理由は、貝類に多い、ミルキーな味わいの旨み成分『コハク酸』が溶け出しているから。もはや、缶汁ではなく、天然の『スープ』と呼ぶべきかと。
ところで。貝柱は、貝の筋肉。貝柱を使って、殻をバクバクさせ、移動したり、敵から逃げたりします。そして、ほぼ缶詰には入っていませんが、いわゆる『ヒモ』の部分、機会があったら観察を。黒い小さな点々、コレはほたての『眼』。明暗程度の認識のようですが、この『眼』のおかげで、オレは敵から逃げ切った……的な、『ほたて劇場』を妄想すると、「1滴残らず味わうぞ!」と、気合が入ってしまうのは、個人的な問題でしょうか?

 

缶詰をつかったレシピ

ほたてのパンケーキ
缶詰 ほたて

ほたてのパンケーキ

ほたての、甘みと旨みが効いた、お食事系のパンケーキ。小さく焼いて、チーズやピクルスと盛りあわせたら、ワインのお友にも。

  • 10分
  • 2人前

材料

  • ほたて缶

    1缶(内容総量70g)
  • バター

    30g
  • ホットケーキミックス
    (※あればパンケーキミックスがよい)

    200g
  • 1個
  • プレーンヨーグルト

    200g
  • つけあわせ

    各適宜
  • 好みの葉野菜(写真では、ピンクロッサーを使用)
  • こしょう(写真では、ピンクペッパーを使用)
  • ミモザ卵(※固ゆで卵の白身と黄身を分け、それぞれをザルでこし、そぼろ状にしたもの)
  • フレンチマスタード
材料

作り方

  • STEP1

    1フライパンにバターを熱し、焦がしバターを作る。

  • STEP2

    2Aをボウルに入れ、よく混ぜる。1とほたて缶の缶汁を加え、ざっくりと混ぜる。

  • STEP3

    3熱したフライパンに、バター(分量外)を薄く塗り、ほたての身を乗せ、その上に2を流し入れる。両面をこんがり焼き、盛りつけ、つけあわせを添える。

おいしくなるポイント

お好み焼の豚肉のように、具材のほたてを直に焼くことで、香ばしさと甘さがさらに濃厚に。焼くときに、フライパンを熱しすぎないこと、バターを塗る程度にすること、がキレイな焼き色に仕上げる、コツです。

レシピ監修・料理・文  タカイ チカ

缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。

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