初めて口にしたとき、「これは、どう表現すれはいいのだろう?」と思いました。今は、もちろん好きな食べ物のひとつ。あの、かみしめた時のキュッとした歯ざわり、油気があるのに、塩気のきいた、ひなびた味。オトナにならないと、理解しづらい、複雑な味わいかもしれません。
まぁ、だいたい、「お酒のおつまみ」の定番ですし。オリーブの缶詰は、外国産が多いですが、タイプはいろいろ。まず、缶汁で見ると、「塩水漬け」と「オリーブオイル漬け」の2種。
また、オリーブの形状を見ると、「種あり」「種なし」。さらに、「種なし」の場合、種を抜いた穴に「パプリカ」「アンチョビ」「ブルーチーズ」「レモン」などを詰め、香りや味わいをプラスしたものもあります。独特な風味を、さらに、おいしく。長くオリーブと付き合ってきた、外国ならではの知恵なんだと思います。
もっと気軽に、付き合いたい。
健康志向、おうちごはんのバリエーションの拡大。スーパーの棚を見れば、さまざまな種類のオリーブオイルが並んでいます。
キッチンには、「オリーブオイル」が、「油の一種」というよりも「調味料のひとつ」として、当たり前に並ぶようになりました。でも、「いつも、オリーブ缶を切らしたことはないの」という方は、きっと少数派。「そのまま食べる以外……どうやって使うの?」という声も聞きます。一般的な「塩水漬け」ですが、これはつまり、食材を塩で漬けている、保存食。
それって、日本人になじみ深い、アレと同じですよね?オリーブ缶は、「漬物」の缶詰だと考えます。「漬物」なら、同じような使い方、いろいろ見つかります。混ぜたり、和えたり、煮込んだり。
例えば、刻んでみるだけでも。塩気と風味のある「調味料」として、お料理の幅を広げてくれること、間違いなしです。
オリーブ缶
1缶(塩水漬け:固形量85g、内容総量200g)※ライプ(種抜き)タイプオレンジ※レモンでもOK
1/2個しょうが(千切り)
1片フレーバード・オリーブ
適宜にんじん(千切り)
1本紫玉ねぎ(スライス)
1/2個エシャロット(スライス)
3本パン
適宜塩、こしょう、オリーブオイル
適宜
-
ボウルに、オレンジの皮をすりおろす。皮をむいて、実を包丁で取り出しておく。
-
水気を切ったオリーブ、しょうが、オリーブオイルを加えて混ぜ、冷蔵庫で冷やす。
-
ボウルに、とフレーバード・オリーブを入れ、混ぜ、冷やす。 ※好みで、オリーブを刻んでもOK
オリーブ缶
1缶(塩水漬け:固形量85g、内容総量200g)※ライプ(種抜き)タイプフレーバード・オリーブ
適宜
(指でつぶしたもの)鶏ささみ
3本オリーブオイル
適宜一味唐辛子
適宜
(またはカイエンヌペッパー)ヨーグルト
適宜ごはん
適宜塩、こしょう
適宜※あれば、フレッシュミント、またはフレッシュコリアンダー
-
ササミの筋を除き、包丁の背で叩いて塩と一味唐辛子を振る。フライパンにオリーブオイルを熱し、火が通るまで焼く。
-
ボウルに、フレーバード・オリーブ、ごはんを入れて混ぜる。
-
食べやすく切った を盛りつけ、ヨーグルトとハーブを添える。
ひなびた味わい、きしゅっとした独特な食感。おいしいけど、飽きてしまう……という時に、覚えておくと便利なレシピです。
オリーブは、つまり、漬物。味わいを活かして、香りを付け加えれば、アレンジ次第で便利な調味料にも。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
?
?
?