普段、目にするのは、とても小さいうずらの卵の缶詰ではないでしょうか。うずらの卵の缶詰は、さくらんぼとか、クリーンピースとか、ぎんなんなど、少量パッケージが使いやすい、そういった缶詰食材の代名詞かもしれません。
たいてい、中華丼にひとつ、ポツンと大事そうに乗っていたりします。……ですが、もちろん、業務用のうずらの卵の缶詰というものもありまして。もし、そのような缶詰を見かけたら、ぜひ、その缶詰のスペックを確認していただきたい。
「品名:うずら卵水煮」の後に、「内容量」の項目があるはずです。大きい缶詰の場合、「○○個」と表記されています。(今まで見た中では、「50個~65個」と書かれていたものが最大値でした)それを「あんなに小さいものが、こんなに入っている!」と受け取るか、「親鳥さん、すみません……」と思うかは、あなたの感性次第です。
あなたのために、誰かが、むいてくれている。
うずらの卵の、殻をむいたことが、ありますか?うずらの卵は、一般的な鶏卵よりも、殻、そして内側の膜も丈夫なので、とてもむきにくいのです。生の状態では、包丁を使って殻の上部を切り取り、そこから中身を取り出すのが、一般的です。(よく、ざるそばなどについてくる、あの状態にする場合)
無論、つるんときれいな形のまま、むくのが難しいのは、ゆでた状態でも同じこと。うずらの卵の水煮缶を製造する工場では、ゆでた卵を巨大な洗濯槽のようなドラムに入れて回転させながら、殻に細かなヒビを入れます。その後、水圧を利用すると、つるんと殻がむけるという仕組み。
こういった製造ラインのシステムは、基本的に、特注品。缶詰の製造メーカーと機械の制作メーカーが、試行を重ねて作るといいます。缶詰というと「画一的な」イメージがありますが、実は!結構、手仕事ニッポン、な、感じで生まれているんですよ?
うずら卵水煮缶:
2缶(参考:固形量62g)じゃがいも
2個
(やわらかくなるまでレンジ加熱したもの:目安は約4~5分)ごはん
適宜カレー粉
大さじ2バター
大さじ1ローリエ
1枚タカノツメ
1本にんにく(みじん切り)
1片しょうが(みじん切り)
1片※あれば、シナモン、クミンなど、加えると香りがよい。
トマト水煮缶(カットタイプ:400g)
1/2缶バター
大さじ1固形ブイヨン
1ケピーナッツバター
大さじ2生クリーム
100㏄※生クリームの代わりに、ココナッツミルク缶を使っても。
ナンプラー、塩、こしょう、ケチャップ
各適宜※あれば、パクチーを添えると、彩りと香りがよい。
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を鍋に入れ、炒める。香りが立ったら、うずら卵缶の水気を切り、炒め合わせる。
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の鍋にを加え、煮立たせる。食べよく切ったじゃがいもを加え、軽く煮込む。で味を調える。
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ごはんをよそい、を盛りあわせる。あれば、パクチーをトッピングする。 ※もっととろみを少なくするには、でのバターの量を多くするか、でトマト缶または水を足す。
鶏卵とは一味違う、濃厚な黄身の旨みが魅力、な、うずらの卵。
たいていは、「一皿にひとつ」的な存在ですが、一度にがっつり食べるのもアリなのでは。
殻むきの手間なし、の缶詰だからこその、簡単メニューです。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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