「缶詰」というと。学生時代の、青春の味……とかいえば、いい感じの雰囲気ですが。つまりは。冷蔵庫に、何もないときにも便利な、手軽なおかず。金銭的に厳しいときでも、味方になってくれる、心強いおかず。そんなイメージが、多いのではないでしょうか?
特に、トマト缶など素材のままの缶詰ではなく、「さんま蒲焼缶」となると……。まつわる楽しい思い出は、キャンプに持っていったおかず、とか、ね?
しかしながら。昨今は、さんま蒲焼缶、進化しています。その証拠は、原材料名を比較検討すれば、一目瞭然。「原材料名」は、使っている材料の量の多い順から、表記する規則があります。例えば、「みりん」が先に表記されている、「砂糖」が先に表記されている。その違いを比べて食べてみるのも、好みの味わいの缶詰を、発見するガイドになるかもしれません。
でも、やっぱり。懐かし味は、忘れられない。
さばや、さんま、いわしなど、醤油・味噌で味付けされた缶詰、定番ですよね?「なんで、あんなに甘辛い味わいに、作っているんだろう?」という声、よく、聞きます。記憶の中に残っている、甘くて、しょっぱい、それは、懐かしい。いわゆる「缶詰味」。あります。
もちろん、今のニーズに合わせて、例えば「丸大豆しょうゆ」、例えば「純・和三盆糖」などを使う、高級志向の、魚介味付け缶詰はあります。しかしながら。一番、私たちが手に取りやすい、歴史ある味付け缶詰に関しては、別格。味わいのマイナーチェンジを加えつつも、大幅に、甘辛の味わいを変更すると。お客様からの、お電話が。「いつもの味と、違う!」なので、調味料を変更する場合は、とても気を遣うそうです。モニターのお客様などにご意見をいただきながら、味わいの開発を行うと聞きます。
さんま蒲焼缶
1缶(参考:固形量80g、内容量100g)卵
2個サラダ油
大さじ2ごはん
適宜玉ねぎ(スライス)
適宜ピーマン(スライス)
適宜ナンプラー
大さじ1一味唐辛子
小さじ1/2レモン汁
小さじ1にんにく、しょうが(みじんぎり)
各小さじ1トマト(ダイスカット)
適宜こしょう
適宜※あれば、パクチーを添える。
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フライパンにサラダ油を熱し、卵を割り入れ、半熟の目玉焼きを作る。
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を水にさらし、水気を切っておく。
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ごはんをよそい、さんま蒲焼缶、を乗せる。を混ぜて添え、好みにかけて、混ぜて食べる。
辛さと酸味のあるたれをかけると……。純・和風なさんま蒲焼が、甘辛酸っぱいタイの味わいに変身します。
スプーンとフォークで、さんまや卵をくずして、よーく混ぜて食べてください。さんま缶→エスニックLOVE、なのです。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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