缶詰を買うとき、どのように選んでいますか?
まずは、スペック表記をよく見てください。原材料名などが書いてある、あの部分です。「内容総量」と「固形量」と区別して表示されている缶詰があります。
ほたて缶で言えば、「固形量」は、「ほたての身」の分量。「内容総量」マイナス「固形量」が、「缶の汁」。固形量部分だけ使って、「缶の汁」捨ててしまう方が多いと聞きます。そんな……モッタイナイ。「缶の汁」には、素材の「旨み」が、そして栄養も、しっかり溶け出しているのです。
例えば、ほたては、旨みの濃厚な食材として、中華料理などでも珍重されていますよね?大事なことなので、2度言わせてください!使わないなんて……そんな、モッタイナイ。
素材を選べば、もっと、おいしい。
干し貝柱の、かみ締めるほどに湧き出る旨み。フレッシュなほたてのソテーの、もっちりとした甘さ。そして、思い出してください。その、どちらにもない、ほたて缶のおいしさ。あの、ほろっとした食感、プラス「缶汁」の濃厚な「だし」は、どんな調理でも、簡単には作れません。
「缶詰だから、できること」。もちろん、缶詰のメリットは、開けたら、「そのまま、すぐ食べられること」。でも、さらに。「ここまで下ごしらえしてある、食材」と考えれば、あなたのレシピの幅が、ぐっと広がるかもしれません。
乾物、フレッシュ、冷凍、ボイル。……食材にはいろいろありますが、そのセレクトの選択肢に、缶詰を入れてみてはいかがでしょうか?
ほたて缶
小1缶(参考:固形量45g、内容量70g)
(ほぐし)卵
1~2個長ねぎ(みじん切り)
10cmしょうが(みじん切り)
1片にんにく(みじん切り)
2片鷹のつめ
1本ごま油
大さじ1キムチ(ざくぎり)
適宜しょうゆ(あれば、ナンプラー)
適宜ごはん
適宜せり(または、三つ葉など)
1/2束大根(せん切り)
10cmコチュジャン
小さじ1/2
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フライパンにを入れ、火にかけ、香りがたつまで加熱する。香りがたったら、を加え、炒める。
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にほたて缶を缶汁ごと加え、ほぐしながら炒め、焼き付けるように水分を飛ばす。
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の真ん中にくぼみを作り、卵を割りいれる。好みの加減に火が通ったら、ざっと混ぜ、盛り付ける。
ほたて缶の缶汁の旨みを、ごはんに染みこませることが、おいしさの秘訣。缶汁ごと使うことで、ほたての「甘さ」がカラメルのような焦げ目になり、香り高い香ばしさにグレードアップします。
また、キムチは汁ごとしっかり炒めると、より旨みが濃くなって、さらにおいしさが◎、しますよ?
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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