缶詰には、旨みが凝縮されています、そして、栄養も。最近よく耳にするのが、子どもの「魚ばなれ」。お寿司は大好きらしいんですが……(柔らかいから)。
焼き魚、煮魚、などは、「骨がある!食べにくい!」。 なので「今日おかず、魚なの……ヤっ!」と、不人気なようで。お父様や、お母様が(もしくは、おじいさま、おばあさまが)、骨を外して、ほぐしてあげている、場合も、あるらしいですね。
では、ご提案。「魚」のおいしさを伝える、食育への導入として、お魚の「缶詰」はいかがでしょう?まず、一番苦手な「骨」が、柔らかく「ノンストレス」で食べられる。カルシウム、ばっちりです。
活用してください。缶詰の缶汁。
缶に食材を詰め、微生物が入らないように、空気を抜いて、蓋で密閉し。それを、加圧、加熱して、殺菌する。これが、缶詰の、製法です。つまり、「圧力鍋」で調理しているのと、同じ。だから、お魚の骨まで、柔らかくなるのです。
あの、小さい「ひと缶」ひと缶が、それぞれ「圧力鍋」になっている……と考えると、缶詰を手に取るたびに、「かんばったなぁ」と感じてしまいます。そして、缶詰の特徴は、「最小限の煮汁で」食材を調理していること、と思います。
つまり、缶の汁にも、「栄養素」的なものや、「素材の旨み」が、溶け出しているということ。「缶の汁も、活用する」。これが、缶詰料理のアドバンテージ、「時短」だけでなく、缶詰のすべてを使いこなす「技」ではないかと考えています。
さば缶
1缶(内容総量190g)プチトマト
8個程度水
200~300㏄しょうが(せん切り)
1/2片ねぎ(小口切り)
適宜山椒
適宜みそ
適宜
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なべに、さば缶を缶汁ごと、さらにみそ以外の材料を入れ、加熱する。
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が温まったら、みそで調味する。
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盛りつけ、ねぎ、山椒を振る。
缶汁は、旨みがあります。が、魚が苦手な方は、生臭さと感じてしまうかもしれません。そんなときのお助け食材は、やはり、しょうが。すっとした香味とピリッとした風味で、味わいを軽くしてくれます。
また、添える具材も、酸味のあるトマト以外には、レタス、うど、クレソンなど、苦みのある野菜がよく合います。
缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。
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