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日本橋容器大学

第7回 健康を維持するための食生活−食事バランスガイドについて その1-

皆さんは毎日の食事にどのような配慮をしていますか?
健康を維持するためには何をどのように食べるのがよいか。その知識を把握し、実践することが基本です。もちろん、適当な運動、休養が伴われることが必要ですが、しかし、食生活が基本になります。

日本人の食生活に好ましくない多くの問題が生じ、心身共に不健全な状況が見られるようになりました。そこで、平成12年3月に文部省(現文部科学省)、厚生省(現厚生労働省)、農林水産省により「食生活指針」が策定されました。食生活指針は、多様な視点からの望ましい食生活について、広く国民にメッセージを伝えている内容となっています。

しかし、野菜の摂取不足、食塩・脂肪のとり過ぎなど、また男性を中心とした肥満者の急速な増加、逆に若い女性の痩せ志向などの傾向は続いています。そこで、食生活指針を具体的な行動に結びつけるものとして、「何を」「どれだけ食べたらよいか」という食事の基本を身に付けるバイブルとして、望ましい食事のとり方やおおよその量をわかりやすくイラストで示した「食事バランスガイド」が農林水産省および厚生労働省により作成され17年に発表になりました。

食事バランスガイド

イラストの形状は日本で古くから親しまれている「コマ」をイメージして描かれ、食事のバランスが悪くなると倒れてしまうということを表しています。基本形のコマのイラストの中は主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5区分とし、各区分における一日の摂取目安量を数値(つ)あるいは(SV=サーヴィング)を用いて数えることとしています。

コマが回転するためには運動することが必要であること、またコマの軸の部分に水・お茶が置かれ、水分を十分補給することの必要性が示されています。コマの最上部の区分は主食ですが、これには炭水化物の供給源であるごはん、パン、麺・パスタなどを主材料とする料理が含まれます。副菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維等の供給源である野菜、いも、豆類(大豆を除く)、きのこ、海藻などを主材料とする料理が含まれます。主菜には、たんぱく質等の供給源である肉、魚、卵、大豆および大豆製品などを主材料とする料理が含まれます。

牛乳・乳製品には、カルシウム等の供給源である牛乳、ヨーグルト、チーズなどが含まれます。果物には、ビタミンC、カリウム等の供給源であるりんご、みかんなどの果物およびすいか、いちごなどの果物的な野菜が含まれます。なお、油脂・調味料については、主食・主菜・副菜の区分における各料理の中で使用されているものですから、別に区分を設けてはありませんが、油脂は控えめに用いることとされています。

コマに示されているエネルギー量はおおよそ2200±200kcalで、ほとんどの女性、身体活動レベルの低い男性がここに含まれます。しかし、エネルギー量は個人により差がありますから、その点も含めて、さらに詳細は次回で述べることにします。

文:女子栄養大学名誉教授 吉田企世子