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大阪大学との共同研究論文でトリクロロアニソールはマスキング物質であることの科学的証明がPNAS(ピー・エヌ・エイ・エス:米国科学アカデミー紀要)に掲載されます
更新日:2013年9月26日

 

 

 

大和製罐と大阪大学 倉橋研究室との共同研究論文でトリクロロアニソールはマスキング物質であることの科学的証明がPNAS(ピー・エヌ・エイ・エス:米国科学アカデミー紀要)に掲載されます。

 大和製罐株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山口久一)は食品の異臭事故の原因物質となりやすい「2,4,6-トリクロロアニソール」について研究を行ってきました。同物質は世界最強の異臭物質であり、様々な食品などに含まれた場合、その食品の香味を変化させるため異臭事故につながります。関係業界では、同物質が原因で多大な経済損失を出してきましたが、臭気変化のメカニズムについては社内外を含め解明されませんでした。

 一方、大阪大学 倉橋研究室は「嗅覚マスキングの分子機構」の発見に基づいて、臭いを感じさせない作用をする化学物質の分子構造に関するパイオニア的研究を行ってきました。研究の中、「2,4,6-トリクロロアニソール」に微量(1兆分の1)でも食品の香りを人が感じなくなる作用があり、その臭覚神経の伝達動作原理を世界で初めて科学的に証明しました。

 「匂い」は、鼻の中に匂い物質が入り、匂いを感じる嗅細胞の「線毛」が興奮することから始まります。線毛に高密度に発現しているイオンチャネルを介して、「匂い物質」が持つ化学信号が生体電気信号へと変換され、その電気信号が中枢(嗅球・脳)へと伝わって、固有の「匂い」であると分かります。

 今回の共同研究では、「2,4,6-トリクロロアニソール」を嗅細胞に投与すると、「線毛」から発生している匂い情報変換チャネル(サイクリックヌクレオチド感受性チャネル=CNGチャネル)の活性が抑制される事が分かりました。つまり、閾値以下の低濃度でも、トリクロロアニソール存在下でヒトが匂いを感じにくくなる生体内メカニズムを発見しました。

 今後、今回発見したマスキングの原理を応用し、匂いセンサーの開発やマスキング剤の開発に役立てていく予定です。

【本件に関する論文】
・論文名 「2,4,6TCAは嗅覚マスキングを引き起こす物質である」
・著 者 大阪大学院機能学研究室 竹内裕子助教 倉橋隆教授
大和製罐株式会社 加藤寛之

【本件に関するホームページ】
大阪大学大学院生命機能研究科ホームページ>最新研究成果
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/jpn/events/achievement/takeuchi-kurahashi-201309/

 

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