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新しいメカニズムの防曇塗料の開発に成功~ラクレインB1・産総研と共同開発~
更新日:2013年2月1日

 

 

 大和製罐株式会社(本社:東京都中央区、社長:山口 久一 以下大和製罐)は、独立行政法人産業技術総合研究所(本部:東京都千代田区及び茨城県つくば市、理事長:野間口 有 以下産総研)コンパクト化学システム研究センターと共同で、新しいメカニズムの防曇塗料(製品名:ラクレインB1)の開発に成功しました。

 従来の防曇塗料は、界面活性剤により表面に水滴を作らず瞬時に水膜にすることにより曇りを防ぐメカニズムであるのに対し、今回の開発品は、粘土の高い吸湿性に着目し水分を吸湿することにより曇りを防ぐメカニズムの防曇塗料です。これにより界面活性剤による汚染やタレ跡、界面活性剤特有のギラツキ、効果の経時劣化等の従来の欠点を解決するものです。

Laclain(ラクレイン) B1

 

革新的な曇り止めメカニズム

曇りの発生メカニズム

曇るとは、表面に付着した水が水滴になると、光の乱反射を起こし、発生する現象です。

■窓ガラスの例

外気が冷たく、室内が暖房などによって暖かい状態では、室内の湿気が結露して窓ガラスに水滴が付着。

窓ガラスの例

従来の防曇メカニズム

基材に、界面活性剤を含んだ塗料を塗り、表面についた水分を界面活性剤により瞬時に水膜にして流すことにより曇りません(水滴がでません)。

従来の防曇メカニズム

ラクレインB1の防曇メカニズム

吸湿性の高い粘土膜を使用することで、表面に付着した水分を水滴にする前に膜内へ吸収するため曇りません。また、界面活性剤によるタレ跡等が残りません。

ラクレインB1の防曇メカニズム

例として、PETフィルムへ防曇塗料ラクレインB1を塗工すると、透明性(防曇性)、耐摩擦性、膜硬度、密着性など膜としての強度も備えています。(下表参照)

防曇コートPETフィルムの断面図

防曇コートPETフィルムでの性能
フィルム素材
基材 2軸延伸/125μmPET
コーティング性能(コート膜 0.12μm)
  防曇コートPETフィルム PETフィルム 試験内容
防曇性 ○(曇らない) ×(曇る) ※室温にて塗工面に呼気を吹きかけ、曇り具合を観察
耐摩擦性 0.8mg 1.4mg ※摩擦ロールを乗せたサンプルを200回転させた時の摩擦前後の重量差を測定
膜硬度 3H+ 7H+ ※鉛筆硬度試験
密着性 ◎"(点状剥離) ※カッターで碁盤目を入れ、セロテープで密着性の剥離を確認
耐水性 △(やや曇る) ※40℃温水に24時間浸漬後、常温で1時間乾燥させ、防曇性を確認
ヘイズ 3.34% 3.57% ※曇り具合を測定、値が低い方がより透明

※数値は測定値で保証値ではありません。また、開発品のため、予告なく仕様変更することがあります。

【考えられる用途】

考えられる用途

 大和製罐は従来の金属容器に加え、プラスチックを主体とする軟容器の開発を行っており、産総研が開発した粘土膜「クレースト(※1)」をプラスチックフィルムへコーティングする研究を産総研と共同で行っております。開発した防曇塗料は、製品名「ラクレインB1」として製品化を目指しています。

※1:厚さ約1ナノメートルの粘土結晶を緻密に積層した柔軟で耐熱性に優れた材料。
参考URL:http://unit.aist.go.jp/ccs/clayteam/img/121130/claist.pdf

 産総研は研究職員約2,300人、事務職員約700名を擁する日本における最大規模の産業技術に関する公的研究機関です。環境・エネルギー、ライフサイエンス、情報通信・エレクトロニクス、ナノテクノロジー・材料・製造、計測・計量標準、地質の6つの研究分野において、我が国の産業技術力に資する広範な先端的研究や計量の標準、地質の調査などの知的基盤の整備に係る研究を行っています。

 大和製罐は今後もお客様の要望に応え、且つ地球環境に配慮した容器を開発提供してまいります。

 

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パンフレットはこちら PDF (927KB) ※2016年9月改訂


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