知る・楽しむ Special

 

だいわマンダイアリー

第3回  3ピース広口リシール缶のこだわり!

こんにちは、技術開発センターの遠藤です。突然、3ピース広口リシール缶と言っても、よくわからないかなと思います。まずは3ピース缶についてですが、胴の部分・上の蓋・下の蓋という具合に3つのパーツに分かれているので3ピース缶といいますが詳しくは弊社のホームページの3ピース缶をご覧ください。一般のコーヒー缶は、だいたいこの缶容器で売られています。

3ピース広口リシール缶
3ピース広口リシール缶。印刷デザインはサンプルです。実在の商品ではありません。

 

缶胴部分を溶接しているので溶接缶とも呼ばれているこの缶容器に私たち大和の開発屋さんは、溶接した缶胴にネジ加工したり飲み口の形を見直したりと、いろいろと新たな挑戦をし、この新しい容器を作りました。その一部を今回紹介します。

「お客様はどのようなことを望んでいるのだろうか?指摘されていなかったり気がついていない潜在的なニーズがあるのではないか?いままでよりおいしく感じたりもっと便利にできたら・・・」など、自分達の技術をどのようなことに向かって進化させたらよいか考えました。その結果、「香りを楽しめる」「開けた後も再びフタができる(リシール)し開けやすい」「飲みやすく中身が取り出しやすい」という特長を持たせることになりました。これが「開発のコンセプト」、つまり、この製品の「こだわり」の原点です。

こだわりの1.フタが出来る→溶接缶にネジ付のフタを・・・

業界では溶接した缶胴にネジ加工をするなんて、たくさんの凹凸加工をすることで溶接した部分に今まで以上に負担がかかってしまいますからなかなかやらないもんです(不良発生につながりますし、対策するとコストアップにつながります)。でも、我々はどうしてもやってみたかった。飲用シーンを考えたとき、缶コーヒーなどを飲む時って一気に飲むのではなくて、少しずつ飲みますよね。途中でフタをしたくなりませんか?スムーズに開け閉めでき且つ十分な強度を持つよう、ネジ山の形と加工ツールの形状やネジ成形の方向などについて、いろいろ研究してこのこだわりをクリアーしました。

こだわりの2.飲み口へのこだわり

お買い上げ頂いたお客様の中にはお気づきの方がいらっしゃるのではないかと思いますが、唇に当たる飲み口部分を薄く加工しています。従来の缶蓋の飲み口部分の厚みと形に比べると断面形状を薄くて真っ直ぐにしました。これは、唇への飲み口の感触を、マグカップのような肉厚感ではなくて香りを楽しむワイングラスの様に、薄くて繊細な感触にしたかったのです。この断面形状へのこだわりには、飲み口部位の缶胴素材を、薄くしかもダメージ無く幾重にも細かく折り曲げる事が必要でした。我々はこの形状のために、金属を高速で成形するテクニックを駆使し、香りを楽しむ為の飲み口への演出にこだわりました。

この飲み口の形状には、材料の鉄の端面を幾重にも折りたたんだこの形状の中に封じ込め、樹脂材料等を使って覆い隠すことなく、完全に被覆し、錆びから守るという、外見ではわからないもう一つの隠された(?)機能を持たせています。ひとつの形状で2つの機能を成し、一石二鳥となりました。もちろん、飲み口を大きくした事での(1)香りを楽しめる、(2)飲みやすい、(3)具入りでも出しやすい、等の特長を持っている事は言うまでもありません。

こだわりの3.缶内面へのこだわり

ふつうの缶コーヒーは飲み口が小さい(ステイオンタブ)ので、容器内面の色なんか気にしませんよね。でも大きな飲み口になると内面がよく見えるようになります。よく見えるのならば、内容物の色が鮮やかに見えるようにしようと考え、コーヒーカップの様に内面を真っ白にしました。従来の缶蓋の飲み口から見えるのに比べて一層おいしそうに感じるのではないでしょうか。

こだわりの4.充填へのこだわり

使い方(リシール、開けやすさ)、飲み口の感触、見栄え、充填するお客様のご負担、いろいろな視点で考えて工夫し、あれやこれやのこだわりの裏には色々と開発での苦労もありますが、商品として生み出せたときは本当に感激です。また、様々な賞(※1)を頂いている事も、開発者にとってはとてもうれしい事です。 ※1:過去の受賞記事
2008年国際スチールパッケージングアワード受賞
2007キャンオブザイヤーで受賞!!
2006キャンオブザイヤーで当社広口リシール缶が金賞、チョコレート缶が銀賞を受賞!!

内容物充填の工程
内容物充填の工程
(WORC:Wide Open Resealable Canの略で、広口リシール缶。)
(P.P.CAP:Pilfer Proof Capの略で、いたずら防止機能付きキャップ。)

この話は最終のお客様(消費者の皆様)には直接関係ないのですが、従来の3ピース缶をご使用になっているお客様の充填設備で新たにキャップ付の容器に充填しようとするときには、通常、キャッパーマシーンという、キャップを取付ける設備を追加する必要がありますが、この缶では必要なく今までの3ピース缶と同じ設備で使用出来ます。弊社の製缶工程でキャップを先に巻き、お客様に新たな設備を導入する負担がかからないようにしました。