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知る・楽しむ Special

カンたん・カンづめクッキング!

旬の旨み、旬の色。しっかり、ぎゅっと、とじこめて。

ある意味、調味料、だと思います。

缶詰コラム

ある意味、調味料、だと思います。

「ウチで一番売れている食材は、トマトの缶詰ですね」。とは、外国の方がよく利用されている、東京・港区にある、スーパーの店長さんに聞いた話。やはり、海外の食卓に、トマトは欠かせないのでしょう。酸味と甘みの、絶妙なバランス。そして、あの旨み。トマトは「食材」でもあり、「調味料」でもある気がします。
特に、缶詰に使われているのは、ほとんどが、加熱用専門品種。果肉がしっかりとしていて、崩れにくく、また、火を入れることで、味わいが濃くなるタイプなんです。
ところで。ツーと言えば、カー。トマトと言えば、イタリア(やはり笑)。相当に、根強く埋め込まれたイメージですよね。
でも、もともと、イタリアには、トマトはありませんでした。トマトは、原産国、南米で発見され、その後、イタリアを含む世界中に伝わり(※1)、メジャーな野菜として根付いていったんです。なので、「トマト以前」のイタリアでは、「ボロネーゼ(いわゆる、パスタの「ミートソース」)」の色は、「白(※2)」だったといいます。もちろん、「ピザ・マルゲリータ」の生まれる余地なんて、ない。
いや、本当に、イタリアにトマトが伝わってくれて、ありがとう、ありがとう。イタリアン大好き!な日本からも、ぜひ、お礼を言いたいのです。

※1:イタリアでも、始めは、「気味の悪い実」と思われ、喜んで食べられていたわけでは、なかった、とか。ある時、飢饉で食べるものがなくなり、仕方なく食べてみた。「コレはイケる」と思ったのか、どうなのか。そんな経緯で、トマトが「野菜」として、広まっていった、という逸話があります。
※2:肉や野菜を、牛乳や白ワインで煮込むという、ソースのレシピ文献が、残っているそうです。

 
いまでは、ワールドワイドに活躍。

いまでは、ワールドワイドに活躍。
イタリアの、とある農村のお話。数十代も続く「トマト農家」では、夏の収穫時期に、毎年、親戚一同が集まり、トマトソースを作る習わしがあるという。日本のお盆みたいな感覚で、ファミリーが顔を合わせる感じなのでしょう……へぇーイタリアじゃ、そうなんだぁ、と受け流しそうになったけれど。
「材料:自家栽培トマト・1トン」!!!、「所要時間:約1週間」!!!「できあがり分量:約15人×1年分」……スケールが違いました。
ファミリー全員で作って、代々受け継がれてきた「マンマのトマトソース」の味を、次世代に伝えていくとのこと。おじいちゃんが、自分の奥さんがつくったトマトソースを味わって、「僕のマンマのソースと、一緒だ」とにこにこしてたり、ちょっと、ステキなイベントです。
閑話休題。トマトの缶詰は、ヨーロッパやアメリカだけでなく、最近はアジアでも作られています。例えば、中国では「天山山脈」の麓で収穫したトマトを、使用しているものも。「シルクロード・トマト缶」、ロマンが詰まっていそうです(笑)。
ともあれ、食材は、ある特定の国だけで、集中的に生産するよりも、世界的に様々な場所で生産した方が、天災など起きた際の、リスク管理につながるとも言いますから、いいことですよね。

 

缶詰をつかったレシピ

トマトとピクルスの冷たいスープ
缶詰 トマト

トマトとピクルスの
冷たいスープ

トマトの酸味がうれしい、さっぱりスープ。火を使わず、缶を開けて、具材と混ぜあわせるだけで完成。
トッピングを工夫すれば、おつまみにも、なっちゃいます。

  • 10分
  • 2人前

材料

  • カットトマト缶

    1缶(内容総量400g)
  • ピクルス(みじん切り)

    2~3本
  • ピクルスのマリネ液

    適宜
  • 温泉卵

    2個
  • ベーコン

    2枚
  • 好みのパン

    適宜
  • 塩、こしょう、オリーブオイル

    各適宜
材料

作り方

  • STEP1

    1 カットトマト缶を、冷蔵庫にいれ、冷やしておく(時間外)。

  • STEP2

    2 1をボウルに開け、ピクルス、マリネ液、Aで調味する。

  • STEP3

    3 ベーコンを、キッチンペーパーに包み、2~3分レンジ加熱し、さます。パンを、好みの焼き加減に焼く。2、温泉卵と一緒に盛りつける。

おいしくなるポイント

酸味のあるピクルスと、そのマリネ液を加えれば、冷やしたトマト缶が、お手軽な「飲むサラダ」に変身。
軽く凍らせて、シャリシャリの食感を楽しむのも、あり、なんです。

レシピ監修・料理・文  タカイ チカ

缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。

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