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カンたん・カンづめクッキング!

そのサバ缶、Where’re you came from?

国産では、「地元美人」が人気です。

缶詰コラム

国産では、「地元美人」が人気です。

たぶん、誰もがいちどは、お世話になったことのある、水煮のサバ缶。お手ごろ価格で、手に取りやすい、優秀な缶詰のひとつ。醤油をかけて……あれば、大根おろしを添えて……という、召し上がり方が、ポピュラーかもしれません。
しかし。最近ではさまざまな「サバ」を使用した、国産メーカーのサバ缶が、百花繚乱。例えば東北の、金華さば。また、あえて脂のノリにこだわり、ノルウェー産のサバを選んで製造されたサバ缶も。さらには数年前、「お中元」のために特別に作られた、「関サバ」の缶詰が販売されたこともありました。
その、ネームバリューに、あっという間に売り切れたという、伝説の缶詰です。日本全国、「ご当地銘柄」のお魚や、農作物がありますが、なかなか全国に出回らないもの。そういった素材を使った「地元美人」な缶詰が、近年、国内で増えています。

 
サバ缶料理にみる、母の愛。

サバ缶料理にみる、母の愛。
現在のように、生鮮食品の流通経路が、発達していなかったころ。海で獲れる傷みやすいお魚は、保存を利かせた状態で、内陸部まで運ばれていました。「サバ街道」で京都まで運ばれた魚は、今は京都名物の「サバすし」に。同じ京都ですが、「はも」が、夏の京都の風物詩になったのも、その生命力ゆえ、活きたまま運ぶことができた、という理由があるといいます。
今回のサバ缶と関係があるのは、長野県。海に面していない県ですが、この地方で、現在も伝わる、サバ缶を使った料理があります。
それは、サバ缶と山菜「ウド」のお味噌汁。山菜を採りに行く際、山中に缶詰と味噌を持っていけば、お湯を沸かすだけですぐに作れる、スグレモノな食事。どちらも、持ち歩くのに「日持ち」を気にしなくてもよいですからね。
さらに、昔、家庭では、1個の缶詰を開け、そのまま出せば、「男性の口にしか入らない」といわれていたそうです。それで、お母さんたちは、「子供たちにも食べさせたい」という気持ちで、缶詰をお味噌汁にしていたという、逸話もあります。

 

缶詰をつかったレシピ

サバ・パスタ
缶詰 さば

サバ・パスタ

缶汁がベースの、パスタソース。火を使うのは、パスタをゆでるときだけ。そんな、混ぜるだけ!の、お手軽・美味な冷たいパスタです。

  • 10分
  • 2人前

材料

  • さば缶(オイル入り)

    1缶(内容総量170g)
  • グレープフルーツ

    1個
  • カッペリーニ

    100g
  • ゆずこしょう

    適宜
  • 青じそ(みじん切り)

    適宜
  • 塩・こしょう

    適宜
  • 玉ねぎ(スライス)

    適宜
材料

作り方

  • STEP1

    1さば缶の身と缶汁を分ける。グレープフルーツの実を房から外し、さばの身とざっと混ぜ、冷やしておく。

  • STEP2

    21で残った、缶汁に、グレープフルーツの果汁、青じそ、ゆずこしょうを加え、よく混ぜ、冷やしておく。

  • STEP3

    3カッペリーニをゆで、氷水に取り、冷やす。水気をしっかり切り、2と和え、味をみて調味する。盛りつけ、1と玉ねぎを添える。

おいしくなるポイント

缶汁に、オリーブオイルが入っている缶詰を使えば、「追いオリーブオイル」、その必要、なし。簡単冷製パスタが、すぐできてしまいます。
パスタ以外の材料を、あらかじめ冷やしておけば、パスタをゆでる間に完成!

レシピ監修・料理・文  タカイ チカ

缶詰料理研究家。2005年「缶詰マニアックス」(ロコモーションパブリッシング)著、2006年「冒険缶詰」(ワールドフォトプレス)監修。

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